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LETS Review

Vol.11 「患者さんとの密接感を一義にした、高質な医療提供を」 ほか

March  2011

Prefatory Note
(医)一陽会陽和病院 院長
元厚生労働省審議官 今田 寛睦 氏



病診、官民の連携がより良い医療施策を実現

連携は進呈してはいるが
私は2年半前、平成20年から当院に医師として勤務するようになりまs知あ。実に20年ぶりの現場復帰となったわけです。
広島県の精神保健センターで勤務したのち、縁あって厚生省(当時)に入省し、医療関連分野を中心として行政の仕事に関わってきました。
霞ヶ関時代には医療課長も経験し、平成10年の診療報酬改定にも携わりましたが、当時の中医協の答申書にも、「かかりつけ医・歯科医機能の明確化、
患者サービスを考慮した病診連携に努める」といった記述がありました。医療機能の明確化や連携は、既に私が厚生省に入省した頃からの課題の一つでしたが、
当時と比較するとそれらは明らかに進展していると思います。しかし、その状況医はまだ十分とは言い難く、さらに私が身を置く精神科医療の世界では、
遅れていると言わざるを得ません。


病院の機能は明確になっている

私が陽和病院のいんちょうになっておおよそ2年、病棟の建替えも順調に進んでおり、今年は念願のスーパー救急に取り組む予定です。さらに、認知症疾患にも
本格的な取り組みを進めつつあり、高齢社会における精神科医療へのニーズに応えるべく、病院の機能を明確に打ち出していくことに取り組んでいます。
こういった私たちの取り組みに見るように、精神科医療の世界においては、病院機能の分化・明確化は明らかに進んでいると感じています。
精神科医療は一般医療の変革をなぞるように改革を進展させており、それは各病院の生き残りを賭けた取り組みといって良いでしょう。
精神保健の改革ビジョンで、入院医療から外来勤務へのシフトが掲げられ、数の上からは確かに外来へのシフトが確認できます。しかし、残念ながら病身の連携が
熟成した結果とは感じられません。


血の通った連携とする為に

私は行政官だった頃から、現場との交流を重視してきました。それは冒頭ふれたような私自身の経歴が、そうさせたといっても良いと思います。
確かに精神科医療において退院の促進と外来医療へのシフトといった命題は簡単なものではありません。そのためには患者さんを地域で受け入れる
環境づくりが重要です。しかし、入院機能と外来機能が一つの齟齬も無く緊密な連携があれば、可能な取り組みでもあります。
医療提供の現場に戻って感じることは、行政(中央官庁)という日本全体を俯瞰して広く面で捉え取り組む視点と、個々の病院という点での取り組みでは、
違いがあって当然ではあります。ただ、両者の飲み津名連携、互いの情報提供があれば、より望ましい医療施策が展開できるのではないでしょうか。
これが改めていま、私が感じていることです。
(文責:編集部)


コンサルタントの独り言
大阪本社 稗田 嘉代


今回は、私の好きな本をご紹介したいと思います。まずは、「おべんとうの時間」です。飛行機の機内誌で読み好きになりました。様々な職業の人達の
普段食べているお弁当の写真とお弁当の思い出が書いてあります。
まん丸で大きなオニギリひとつ、日の丸弁当におかずは一つだけ、台所のお皿のままのお弁当、家族の愛情弁当、お弁当を通してその方の生活が見えてくる本です。
つぎに「ぼくのおじいちゃんのかお」という写真絵本です。図書館で見つけ、子供と何度も借りて読みました。ページいっぱいに笑ったり、怒ったり、困ったり。
おじいさんの表情がとても楽しく、時には切なくなります。
そして最後は「アンジュール」という字のない絵本です。鉛筆デッサンで書かれた犬の表情が素晴らしく、動きが伝わってきます。犬好きな友達に
プレゼントしています。
それぞれが印象に残る、お薦めの一冊。機械があれば一度手にとってみていただけたら嬉しいです。



要町やまもと眼科 院長 山本 禎子 先生


クリニックだからできる、患者さんとの密接感を一義にした、高質な医療提供を

本誌5号で紹介した豊島区要町に開業した岡本整形外科(岡本重雄院長)に隣接する区画で、平成22年11月にオープンした『要町やまもと眼科』。院長の山本禎子先生は、基幹病院や大学で特に網膜硝子体疾患のエキスパートとして活躍された後に、山形大学医学部眼科学講座教授に就任。臨床・研究双方に数多くの業績を残され、今回地元での開業を迎えた。


きっかけは、眼底の美しさ

まず、先生が医師を目指された動機をお聞かせください。
父が産婦人科の勤務医、母が眼科の開業医の家庭でしたから、両親を見てやりがいのある仕事だな、と子どもの頃から思っていました。

実際に医師になられて、この職業をどう思われましたか。
女性が責任のある仕事を持ち、男性と同等に正当な評価を受ける、という意味で医師は素晴らしい職業です。目的は患者さんの疾患を治すという一点にあるわけで、結果が全ての仕事です。
経歴も何も関係なく、治した者が勝者です。評価するのは患者さんですから非常にフェアな職業ですね。

眼科を志望されたのは、お母様の影響でしょうか。

将来、実家をサポートしたい、という気持ちは当然ありましたが、それよりも、学生時代に見た眼のきれいなことに感激したことです。
キレイ、というと眼底の美しさです。これは人の臓器で最も美しいのではないかと感じました。それで眼科を究めようと決心しました。大学勤務の頃、ポリクリで来る学生たちに硝子体手術を見せる機会があると、手術顕微鏡で眼底を見せます。皆本当に感激してますね。


患者さんの「ありがとう」が開業医の喜び

大学では教授のポストにおられたのですが、あえて開業を決意されたきっかけは。
両親も高齢化し現役を離れ、いつかは実家に帰らなければ、とは思っていました。
正直なことを言えば、大学でやり残したことは山ほどありましたし、辞めるのは同僚にも迷惑がかかるのでためらいました。
大学の医療は臨床と同時に、研究機関としての機能が重視される。これは、やりがいでもあるのですが、患者さんの病気を治す以外に、データを解析するという作業が加わってきます。さ
らに、指導職になると、若手の担当医が連れてくる患者さんを次々に診断して治療方針を指示し、それで手が離れてしまう。
例えば手術をしても、終わったとたんに主治医に引継ぎ、すぐに次の患者さんへ。これが日常なわけです。これでは患者さんの生の声が伝わってきません。
そういうことに、ふと、寂しさを感ました。医師として、患者さんの話をゆっくりと聞いてあげたい。
もっと日常に関わる相談にも耳を傾け、最初から最後まで患者さんに密接した医療を提供したい、そんな気持ちを常に持っていました。

開業によってそれが実現できましたか。
患者さんには待ち時間も心地よく過ごしていただけるように、待合室のデザインやスタッフの細かな対応にも気を配りました。
一人ひとりの患者さんとじっくり向かい合って治療し、患者さんやご家族から直接「ありがとう」と言われることに、毎日喜びを感じています。


医業総研との出会いが、開業の出発点

ご実家の眼科クリニックを承継される選択もあったのでは。
いつまで経っても帰ってくる気配のない娘に呆れて、5年前に閉院しました(笑)。
母は高齢でしたし、クリニックは住宅地のなかにありましたから、立地的にも決して良いとはいえなかったこともあります。

医業総研のコンサルは納得いくものでしたか。
実家から徒歩圏内のこの物件に目を付け、仲介する不動産会社の紹介で医業総研を知りました。
それまでは、コンサルタントに依頼するなど考えてもいなかったのですが、結果、本当に頼りになりました!
開業に際して何をどう進めたら良いものか、まるで手探りでしたし、何とかなるだろうと甘く考えていた部分もあります。
その甘さを担当の小畑さんに鋭く指摘されたことで、開業の意識がリアルになりました。
そういう意味では、医業総研との出会いが、開業の出発点だったといえます。

これからの地域医療とクリニックのありかたについて、どうお考えですか。
開業医はより専門性を打ち出して、大学病院に劣らない、医療水準を持つべきです。
勤務医は、毎日膨大な数の外来診療と入院患者のケアに追われて疲弊しているのが現実です。
通院治療で治せる患者さんを、高度なレベルを持ったクリニックが担うことができれば病院の負担が軽減されるし、
それが病診双方の信頼関係を高める理想的な機能分化ではないでしょうか。
そういうスキルを持ったクリニックが地域で積極的な連携を図ることが、地域医療の進展に繋がると思います。

ありがとうございました。


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