院長が知っておきたい新型コロナウイルス感染予防に伴うクリニック人事・労務Q&A

石川恵
石川恵 社会保険労務士

Q1休業に伴う給与の支給は60%か100%か

原則としては、休業は事業主都合の休みとなりますので、休業させた日について平均賃金の60%を支給しなければなりません。ネット上では、「民法上100%を請求できる」という主張も目立ちますが、請求するのは自由であるものの、事業所が100%を支払う法的な義務はありません。もちろん100%支給されるのは手厚い対応ですが、スタッフ間で不公平が生じないようにすることは必要であると考えられます。
休業が続くようでしたら、雇用調整助成金をご検討ください。

Q2職員や家族が陽性になったら

直ちに出勤停止とし、基本的に保健所の指示に従います。陽性が出た場合、休業手当の支払い義務はありません。有休があれば取得していただき、残りは欠勤とするのが相当であると考えられます。

Q3売上が下がったら、給料を減額できるか?

月給を下げるのは、不利益改定にあたり、役員報酬の減額などの経営努力なしに減額するのは難しいと考えられます。賞与は業績配分の考え方を取りますので、調整しやすいと思われます。

Q4売り上げが下がったが、雇用調整助成金を使えるか?

クリニックを休診にしたり、スタッフのシフトを1/40以上減らすなどがあった場合、雇用調整助成金の対象になります。ただ、1日や2日の休診、シフト減くらいですと、対象になっても助成金の金額が少なく、メリットは大きくありません。

Q5休業する日に有休を取得させられるか?

年次有給休暇は、原則として労働者から申請のあった日に与える必要があり、計画的付与制度の労使協定なしに、強制的に特定の日に取得させることはできません。
ただ、労働者の同意があれば可能ですので、同意を得て全員で有休を使って休むというのは構いません。

Q6休業したら、パートにも休業手当が必要か

休業手当は、本来働くべき日であった日に、事業主都合で休んでもらった場合に支給するものです。そのため、パートであっても、シフトが入っている日に休ませた場合は、平均賃金の6割を支給する必要があります。
※平均賃金=由の発生した日以前3か月間の賃金の総額÷その期間の総日数(暦日数)

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