皆さんこんにちは。今回は検体検査を行ったときの、算定の基本中の基本と注意点について解説します。また、新型コロナウイルス関連の内容も少しだけ触れていますのでご確認ください。

 

■検体検査の算定

検体検査を実施の際、算定には以下の3点を気にしてください。

   ●検査料  検査料は、それぞれ点数が決められており、検査の都度算定できます

   ●採取料  算定する場合は、「診断穿刺・検体採取料」の項目より選択して算定します

   ●判断料  尿・遺・血・生Ⅰ・生Ⅱ・免・微 の各区分ごとに 暦月1回のみ算定できます

 

■検査料の注意点

検査料は、検査の都度、決められている点数を算定できますが、項目ごとに1つずつ算定できる項目と、まるめ算定の(何項目で何点と決められている)項目があります。電子カルテでは、自動的に振り分けられると思いますが、項目を追加される際などは単独で入力されますと算定を間違える可能性もありますのでご留意ください。

項目によっては、同時または同月には併用算定不可の項目もありますので確認が必要です。また、月1回や数ヶ月に1回など、算定回数に制限のある項目があります。これらについては、レセプトの摘要欄に、「前回の検査日」または「初回」などと記載が必要な項目もありますのでご確認の上、忘れずに記載してください。

 

■採取料の注意点

検体検査時に、患者が自分で検体を採取できないものは、「診断穿刺・検体採取料」の項目から算定します。尿や便、喀痰など患者が自分で採取できる場合、採取料は算定できません。

採取料には、6歳未満(または3歳未満)に対して行った場合の、年齢による乳幼児加算が算定できる項目もあります。電子カルテでは、患者の年齢により自動的に加算されることもありますが、設定されているかの確認はしておいてください。また、検査の都度算定できる採取料と、1日につき1回のみ算定できる採取料があります。同時(同日)に行った場合は、採取料は1つしか算定できないものもありますのでご留意ください。一例をあげてみます。

 

【1日に1回しか算定できない採取料】

・D400 血液採取    1.静脈 35点

           2.その他(耳朶採血または指尖採血など) 6点

・D419 その他の検体採取 

           3.動脈血採取 50点

           6.鼻腔・咽頭拭い液採取 5点

 

【同日には併用算定不可の採取料】

・D400 血液採取 1.静脈 35点  と  2.その他(耳朶採血または指尖採血など) 6点

 

・D418 子宮膣部等からの検体採取

          1. 子宮頸管粘液採取    40点

          2. 子宮腟部組織採取  200点        3つのうちのどれか1つしか算定できない

          3. 子宮内膜組織採取  370点

 

 

■鼻腔・咽頭拭い液採取について

D012感染症免疫学的検査の「18 A群β溶連菌迅速試験定性」「21 RSウイルス抗原定性」「22 インフルエンザウイルス抗原定性」」「25 マイコプラズマ抗原定性(免疫クロマト法)」「35 アデノウイルス抗原定性(糞便を除く)」など、鼻腔・咽頭拭い液を採取した場合は、1日につき1回算定できます。電子カルテでは、それぞれの検査項目に算定できる採取料を紐づけしていることが多いと思いますが、これらの検査を同日に複数実施した場合でも、鼻腔・咽頭拭い液採取 5点は1日につき1回しか算定できませんので、検査ごとに算定している場合は、最後(会計前)に重複していないかをご確認ください。

 

■判断料の注意点

判断料は、以下の7区分に分けられます。実施した検査の区分ごとに、暦月で最初に実施した1回目のみ算定することができますが、区分番号D000に掲げる「尿中一般物質定性半定量検査」の所定点数を算定した場合にあっては、検体検査の中で唯一判断料が算定できません。

また、包括項目で判断料が含まれる項目を算定している場合には、判断料を削除しなくてはなりません。

【判断料】

1 尿・糞便等検査判断料 34点
2 遺伝子関連・染色体検査判断料 100点
3 血液学的検査判断料 125点
4 生化学的検査(Ⅰ)判断料 144点
5 生化学的検査(Ⅱ)判断料 144点
6 免疫学的検査判断料 144点
7 微生物学的検査判断料 150点

 

■薬剤料

検査のために使用した薬剤は、15円を超える2点以上になる場合に限り、検査の薬剤料として算定することができます。代表的なものには、ピロリ菌の診断として行われる微生物学的検査の中の、尿素呼気試験に使用するユービット錠があります。忘れずに算定してくださいね。

 

 

■COVID‑19の検査料

新型コロナウイルスの感染を疑い、行政検査を実施する場合は公費の対象となりますが、その範囲は検査料と判断料のみになります。

・ PCR検査の場合は、SARS-CoV-2核酸検出(1800点) と 微生物学的検査判断料(150点)

・ 抗原検査の場合は、SARS-CoV-2抗原検出(600点) と 免疫学的検査判断料(144点)

 

検体採取の「鼻腔・咽頭拭い液採取 5点」は、公費の対象外となるため、患者の一部負担金が発生します。(検体が唾液の場合は採取料は算定できません)

また、新型コロナウイルスを疑っての診察であっても、基本診療料となる初診料や再診料、外来管理加算、院内トリアージ実施料、処方箋料等は公費の対象外となりますので、これらについても一部負担金が発生します。

 

■COVID‑19の経過措置について

新型コロナウイルス感染症の拡大に伴い、医療機関等で十分な感染防止対策をとった診療等を行った場合に、全ての患者の診療に対して、外来または在宅診療では、1回につき「医科外来等感染症対策実施加算」(5点)、入院患者には、1日につき「入院感染症対策実施加算」(10点)を加算できていましたが、これらは令和3年9月末までで終了となりました。

6歳未満の乳幼児に対して、外来診療を実施した際に加算できる100点につきましては、令和3年10月からは半分の50点で算定することとなっています。

 

院内トリアージ実施料300点は、いまのところ引き続き算定可能ですが、名称は通常の院内トリアージ実施料ではなく、「院内トリアージ実施料(新型コロナウイルス感染症・診療報酬上臨時的取扱い)」で算定することが大切です。

 

最近は、新規感染者数も減少傾向にあり良いことと思いますが、状況は日々変化するものと思われます。これに伴い、算定についても(条件付きで)突然算定できる項目が増えたり、終了したりと変わっていく可能性がありますので、今後も注視していく必要があると思います。

 


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