「医療銀座」を開業の地に

桐山 和雄 先生 インタビュー

桐山クリニック

桐山クリニック

兵庫県神戸市は、人口およそ154万人を抱える関西第2の都市。桐山クリニックがある東灘区は、神戸市の東に位置し芦屋市に隣接する。阪急神戸線とJR東海道本線に挟まれるこの地区は、数多くの診療所が林立する「医療銀座」の様相を呈している。

■いきなりで恐縮ですが、診療科が違うところもありますが、近所には医療機関が密集していますね。この立地を選定したのはなぜでしょう。

医業総研の山下さんが提案してくれたからです。この地区の人口構成や受療率など、きちんとマーケットリサーチをやっていただいて、最終的にここと決めました。ロケーションとしては、確かに競合もありますが、人口も多いところですし、このマンションが角地になっており、目立つ場所だし、患者さんに認知されやすいだろうと感じました。

立地選定当初は、勤務していた市立芦屋病院の近隣でという選択肢もあったが、自宅からの通勤距離と連携する芦屋病院との距離を勘案して、このエリアに絞ったそうだ。また、芦屋を離れた理由の一つとして、新しい土地で心機一転を図りたいという思いもあったという。
桐山院長は、大阪大学医学部を卒業、同付属病院で1年の研修後、吹田市民病院で3年、そして市立芦屋病院に開業するまで勤務されている。市立芦屋病院では診療局長と内科部長を兼務し、医局全体を管理する立場にもあった。診療と管理の両立は大変であっただろうことは想像に難くない。

■勤務医となられて30年近く病院勤務の後、開業されたわけですが、それまで開業については意識されなかったのでしょうか。

いいえ、ぼんやりとではありますが開業は結構、以前から意識はしていました。私の親も京都で内科・小児科の診療所を開業していましたので。まあ、いつかは開業するのだろうとは考えていました。

■それが一昨年になったのは?

病院で勤務医として働いているうちに専門性も身につき、消化器内科、内視鏡、肝臓病の専門医・指導医として後輩の指導に当たるようになり、同時に患者さんとの信頼関係もできてきました。一方で、管理職に就いたことで、医療以外の病院の経営面にも係らなくてはならなくなり、色々な意味で職責を果たす必要から、 中々開業に踏み切れませんでした。しかし、病院も一昨年からの建て替え工事が決まり、一段落したので、そのタイミングで開業を決意しました。

■開業のきっかけとなったのはなんでしょう。

できるだけ長く医者を続けたいと思ったことです。定年後のことを考えたとき、できるだけ長く現役で患者さんと直接、接して診療していきたいという思いが強いことに気づきました。それを実現するため、思い切って開業しようと思ったわけです。また、開業するのであれば、体力や気力にまだ多少余裕がある60歳までが期限かな、と考えていました。それと、体調を崩したこともありました。

お嬢さんの入社式が医業総研との出会いへ

桐山院長と医業総研の出会いは、偶然の重なりだった。きっかけは、薬学部を卒業し、調剤薬局グループのサエラ薬局にお嬢さんが入社したことだった。

■医業総研との出会いはどういう状況だったのでしょう。

娘がサエラ薬局に入社したことでした。サエラ薬局を展開するオーパスでは、今どき珍しく新入社員の入社式に親を招いてくれます。娘の入社式に家内が出席し、そこで電子カルテの展示場であるメディプラザを見学させていただいたときに、開業コンサルテーションを行う企業があると知って、猪川さん、山下さんとお会いすることになったのです。

■では、まったくの偶然!?

そうですね。娘がサエラに入社しなければ、家内が入社式に招かれなければ、そしてメディプラザを見学しなければ、医業総研さんとの出会いはなかったかもしれません。

感謝し満足している開業コンサル

■開業してから最も変化したことは何でしょう。

時間ですね。とにかく勤務医の頃は忙しかった。でも、開業したとたん、当直や夜間の呼び出しがなくなりましたし、心身ともにゆとりができました。ただし、開業して今度は経営者にもなったわけですから、経営面の問題はあります。しかし、山下さんにはキチンと事業計画も作成していただいていましたし、開業当初の患者さんの状況もよく伺っていたので、不安は多少ありましたが、心配はしていませんでした。

■開業のサポートを受けて良かったと感じられていますか。

ええ。一人では、まず無理だったと思います。物件にしても通常のルートでは、こんな角地を探すのは大変でしょうし、内装にも満足しています。綿密な事業計画、診療圏分析、その上で立地選定をしていただいたお陰で、半年で損益分岐点をクリアすることもできました。開業後も、会計その他の支援を継続的にしていただいて本当に助かっています。

■ところで、時間の過ごし方で変わったことはありますか。

そうですね。好きな本をじっくり読めるようになったこと、好きな音楽を楽しめるようになったことでしょうか。また、休日にはカメラを携えて郊外に出かけています。

■最後に、桐山先生は今後どんな医療を目指していらっしゃいますか。

私自身が体調を崩した経験もあり、できるだけ若い方々の健康管理をサポートしたいと考えています。仕事で忙しくて、中々病院の外来を受診できない人がたくさんいると思います。そういった方々に病院の外来とそん色ない医療を提供したい。もちろん、機器や設備面で足りないところは迅速に連携病院につないでいく。また、私が専門とする肝臓病については、専門的治療が当クリニックで可能なので利用していただきたいと思っています。そして、患者さんが元気で仕事を続けられるようなサポートができれば満足です。

Clinic Data

桐山クリニック

内科・消化器内科

〒658-0072 神戸市東灘区岡本2-5-9リモージュ岡本1階

TEL:078-436-2011

http://www.kiriyama.info/

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