スタッフの採用面接で「良い人材」を見抜く方法は?(3/3)

石川恵
石川恵 社会保険労務士

クリニック専門社労士がレクチャーする院長のためのクリニック労務Q&A

~採用・労働契約編~

Q:スタッフの採用面接で「良い人材」を見抜く方法は?(3/3)

A:面接相手を見抜くために3つのポイントを押さえましょう。

その3

質問はオープンクエスチョンで

 

3つ目のポイントは、質問の投げかけ方です。面接の相手がどういう人かを掴むためには、本人に話をさせる「オープンクエスチョン」が有効とされています。とっさにされた質問については、考える時間が短いこともあり、比較的その人の素の部分が出やすい傾向があります。オープンクエスチョンを上手く使い、相手に一定時間話してもらうことで、そこに見え隠れする、その人の考え方や性格を読み取っていきます。

 

オープンクエスチョンの質問例

 

  • ご自身の言葉で、自己紹介をお願いします。
  • 仕事をするうえで、どのようなことにやりがいを感じますか?
  • これまでの仕事のなかで、患者さんやお客さんに喜んでいただけたエピソードを教えてください。

 

これとは反対に、相手が「はい」「いいえ」しか回答しない、いわゆるクローズドクエスチョンだと、質問者h相手を都合よく捉えたり、「自分のいいたいことをわかっている」と勝手に解釈してしまうことがあります。例えば、「残業はできますか?」「接遇には問題ありませんか?」「チームワークを大切にしますか?」という質問にすべて「はい」と回答されても、本当に院長の期待するレベルにあるかどうかはわかりません。それにもかかわらず、「それなら大丈夫」と安心してしまう院長が意外と多いのです。

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このような場合は、より掘り下げた質問で切り返していくことが必要です。例えば、「1時間程度の残業はできますか」「保険証を忘れた患者さんにどう対応しますか」「先輩がスタッフの悪口を言っていたらどうしますか」など、具体的な質問をしていくと、ポロポロと本音が出てくることがあります。具体的な状況設定によりリアリティのある場面を想像してもらうことで、その人の接遇能力やコミュニケーション能力が見えてきます。

逆質問を促す

面接の最後に、「何か質問はありますか」と訊いてみるのも良いと思われます。そのときは、ことらから「労働条件のことなどで……」といった誘導をせずに、どんなことを質問してくるかに注視してください。「有休はとれますか」と自分の都合を優先して聞いてくる人もいれば、「入職にあたり、何か勉強をしておくことはありますか」とクリニックに貢献しようと前向きな質問をしてくる人もいます。その人が何を大切にしているかということを探るのに役立ちます。

このQのポイント

 

  1. 面接で「良い人材」を見抜くには、履歴書の事前確認が大切。
  2. 退職理由は必ず確認する。
  3. オープンクエスチョンを活用し、抽象的な回答は具体的に掘り下げて聞き返す。

 

一部書籍より抜粋・編集

つづく

社会保険労務士 石川 恵

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院長のためのクリニック労務Q&A
―50のピンチを切り抜けるための実践ガイド―

編著 社会労務士法人 日本医業総研
ISBN978-4-904502-29-7
定価 本体1,200円+税
発行 MASブレーン

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