スタッフの採用面接で「良い人材」を見抜く方法は?(1/3)

石川恵
石川恵 社会保険労務士

クリニック専門社労士がレクチャーする院長のためのクリニック労務Q&A

~採用・労働契約編~

Q:スタッフの採用面接で「良い人材」を見抜く方法は?(1/3)

A:面接相手を見抜くために3つのポイントを押さえましょう。

その1

 

履歴書は必ず事前チェック

 

最初のポイントは、事前に履歴書をしっかり読み取ってから面接に臨むことです。面接当日の場で見るだけでは、大切な点を見逃してしまう可能性があります。

例えば、学校を卒業してから就職するまでに数年のブランクがあったり、医療事務の資格を取得したにもかかわらず飲食店の仕事をしたりという点には、面接をしながらでは気づきにくいものです。面接が終わった後になって、「そういえば、これはなぜだろう……」と気になってしまうことも珍しくありません。

そのため、履歴書は可能な限り事前に送ってもらうようにし、それが難しい場合は、当日であっても直前に目を通しておいてから面接を行うことが大切です。当日の面接前に「面接アンケート」などの記入物を任意で書いてもらい、その間に履歴書に目を通すのも1つの方法です。

事前準備をしっかり行うことで、「面接で聞きたいことが聞けなかった」という事態を避けることができます。

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履歴書から見えてくること

 

履歴書の誤字・脱字、記入ミスも重要なチェックポイントです。そこからは、仕事に欠かせない応募者の「確認をする」という習慣の有無を読み取ることができます。

履歴書の住所と連絡先が異なる人にも注意が必要です。あるクリニックでは、家庭内の揉めごとで住民票の住所と連絡先が異なっている人を採用したために、クリニックにプライベートな電話がかかってくるなど業務に影響が及ぶ事態になりました。

志望動機の欄に何も記入がない場合がありますが、このことからは働く意欲の度合いが確認できます。記入されていても、その内容がしっかりクリニックの特徴を踏まえたものであるかどうかが大切です。「通期時間が短いから」が本音であったとしても、それをそのまま素直に書くのは一見正直そうに見える反面、他者の目(感じ方)を踏まえた対応がとれないという側面が見て取れます。志望動機は面接で必ずといっていいほど聞かれる項目です。その準備をしっかりできる人かどうかは、「相手からどう思われるかを想像できる」というコミュニケーション能力の重要な判断材料になります。

履歴書に貼付された写真も大切です。写真の写り方は、他者にどう見られるかを意識する人と無意識な人で違ってきます。暗い表情で髪も整えられていない人は、他者の目を気にして身だしなみを整える習慣がなく、一般常識が欠けている可能性が高いといえます。

このように履歴書からだけでも、応募者の適性を判断する上での重要な情報を読み解くことができるわけです。

一部書籍より抜粋・編集

つづく

社会保険労務士 石川 恵

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院長のためのクリニック労務Q&A
―50のピンチを切り抜けるための実践ガイド―

編著 社会労務士法人 日本医業総研
ISBN978-4-904502-29-7
定価 本体1,200円+税
発行 MASブレーン

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