患者の立場に立った丁寧な診察で地域に根ざした医療サービスを提供

林 一弘 先生 インタビュー

はやし皮フ科

はやし皮フ科

はやし皮フ科クリニックは、阪神「尼崎」駅近くのショッピングセンター「アマゴッタ」4階の医療 センター内に、昨年6月に開業しました。 林一弘院長は、約20年にわたる大学病院・総合病院での豊富な臨床経験に加え、クリニックモールの利点を活かした総合的な診療で、患者との信頼関係の構築 を目指しています。

 

開業で気持ちに余裕も人を雇う難しさを実感

■林先生が開業に至った経緯をお話ください。

実は最近まで開業はまったく視野にありませんでした。勤務医として自分の専門性を極めていくことを目指していたのですが、病院での労働条件が次第に厳しくなるにつれて、自分のペースで仕事を継続できる環境を模索するようになりました。

一昨年の7月に日本医業総研の開業セミナーに参加、いろいろアドバイスをいただいているうちに、 「これならいける」と確信し開業の道を選択しました。決意してから開業まで、ちょうど1年です。いくつかの候補地のなかからこの場所を選択した理由は、 ショッピングセンター内で集患を見込めるのはもちろん、通勤アクセスが良好だったからです。自分のペースで仕事を継続できることを望んでいたので、通勤の 利便性はやはり重要でしたね。実際のところ、勤務医から開業医に転身された方の多くは、私のように勤務医を続けるのが難しいと判断したのではないでしょう か。その時々の労働条件やストレスが開業のきっかけとなるわけですから、人生は本当に分かりませんね。

■開業後、勤務医時代と比べて変化はありましたか?

一番の変化はストレスが減ったことです。時間が拘束される点では今も同じですが、勤務医の頃のよ うに当直や急患はほとんどなく、ホッと一息つく時間が出来ました。気持ちの余裕ができた反面、「雇われる」側から「雇う」側になり、経営者として人を使う 難しさや責任の重さも実感しました。

当院のスタッフは看護師1人と受付2人ですが、スタッフを牽引する立場になってからは、彼女たち への接し方は勤務医の時とは明らかに異なります。コミュニケーションの大切さに改めて気付かされたことは、自分のなかでは最大の変化ですね。正直なとこ ろ、診療よりも難しい問題です(笑)。

クリニックモールならでは相乗効果を発揮

■はやし皮フ科クリニックのモットーを教えてください。

当院は、「患者様との相互信頼に基づく医療を展開し、地域に開かれた温かく親しみのあふれる医療 を提供する」という基本理念を掲げています。患者さんは阪神尼崎駅周辺の方が多く、開業前に立ち上げたHPを見て来院された方など、まったく面識のない患 者さんばかりです。初対面の患者さんにも安心して治療を受けていただくために、症状や治療内容を分かりやすくしっかり説明するように心がけています。

今はまだ特別な医療機器は設置していませんので、当院で治療が難しいと判断した場合は、速やかに適切な施設を紹介します。まずは「当たり前のことを当たり前にこなす」をベースに、患者さんとの信頼関係の構築に努めたいと思っています。

■クリニックモールでの開業の利点を挙げていただけますか?

当院のあるクリニックモール「アマゴッタ医療センター」には、当院(皮膚科)のほか内科、眼科、 婦人科、外科(乳腺外来)、歯科、調剤薬局があり、他院から患者さんを紹介していただける点では大変助かっています。たとえば、ほかのクリニックの患者さ んで、外科の飲み薬による薬疹の疑いが見られた方や、婦人科に来院したものの実は婦人科の疾患ではなかった患者さんを診察したこともあります。

また当院でも、目の周りに皮膚疾患のある患者さんは念のために眼科の先生に、肝機能に問題があり そうな患者さんは内科の先生にお願いしています。単独の開業では、患者さんにとって適切な診断・治療を総合的に行うことはなかなかできません。クリニック モールは、医師にとっても患者さんにとっても、メリットは大きいと思います。相互協力できる“横のつながり”を大切にし、うまく活用していきたいですね。

■今後の目標を教えてください。

当院の認知度をさらに上げて集患につなげていきたいですね。ありがたいことに、患者さんからの紹 介で来院される方もいらっしゃいます。紹介していただけるということは、私自身がそれなりに評価されたということですので、大変うれしく思います。小さな クリニックですが、スタッフ一同結束を固め、一体感のある良質の医療サービスを提供したいですね。

 

 

林 一弘(はやし かずひろ)先生

ご経歴
1961年、神戸市生まれ。87年神戸大学医学部卒業後、神戸掖済会病院、西脇市立西脇病院、淀川キリスト教病院、兵庫県立加古川病院、宝塚市立病院、神戸大学医学部附属病院助手等を経て、2007年6月にはやし皮フ科クリニックを開業。
日本皮膚科学会認定皮膚科専門医

Clinic Data

はやし皮フ科

皮膚科

〒660-0827 兵庫県尼崎市西大物町12-41 アマゴッタ医療センター4階

TEL:06-4868-8867

http://hayashi-hifuka.jp/index.html

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