高齢者に特化した、ジェネラルな視点での診察

菊川 昌幸 先生 インタビュー

きくかわクリニック

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■老年内科という標榜科が印象的ですが、具体的にどのような医療なのでしょうか。

高齢者の疾患は、認知症などの精神系によるものの他、多種多様な疾患を同時に罹患していることが特徴です。そこで患者さんをジェネラルな視点で診察し、一人ひとりに全人的な視点から最適な治療を選択することが重要です。全体を把握できずに特定の疾患に目を向けてしまうと「木を見て森を見ず」ではありませんが、かえって間違った治療になりかねません。

■開業を意識されたのは、いつごろからでしょう。

大学病院の老年病科に入局したときから、いずれは開業して地域医療に取組みたいと考えていました。東京医科大学の老年病科は血液内科から派生した科目ですが、血液学・老年病学の研究はそれぞれ奥が深く、それがまた面白いところでもあります。気がつくと20年が経っていたという感じです。結局、開業を具体的に考え始めたのは2年位前ですね。

■開業の前例が少ないと思われる老年内科で、成功できるという手応えのようなものはありましたか。

正直なところ、患者さんが本当に来るのか、金銭的に十分な余裕がないなかでやっていけるのかという不安はないわけではありません。優位な立地環境で、高質の医療サービスを実施し続けることで、必ず地域に受け入れられると信じての開業です。初日は40名強の患者さんが受診され、少なからず地域から必要とされていることを実感しホッとしました。

■開業に際しどのような診療コンセプトを立案されたのでしょうか。

身近な診療所で、大学病院と同等の専門性の高い医療を提供したいということです。病院の敷居の高さが軽度の症状での受診を鈍らせ、また認知症疾患医療センターなどは、数ヶ月待ちの状態も珍しくありません。それによって、治療のタイミングを逸してしまうわけです。患者さんの精神的な受診のハードルを下げて、高齢者の医療ニーズに丁寧に応えていきたいと思います。

開業を決めた医業総研のウェブ情報

■医業総研を知ったきっかけは。

医業総研はウェブの検索で知りました。開業については、まるで手探りの状態でしたので、まず開業の基本的な説明を聞きたい旨をメールし植村さんと面談したのが最初です。その後は多忙なこともあって暫く自分自身で物件の情報収集をしてきましたが、どうにもしっくりとこない。そこで久しぶりに医業総研のHPを覗くと光が丘クリニックモールの情報が掲載されていました。直感的に「これだっ!」と思い、改めて面談を申込みました。

■光が丘クリニックモールでの開業の決め手は何でしょうか。

開業立地については、地域を限定せずに、高齢者の多い住宅地の中心で開業したいと考えていました。ところが、希望に適う物件はなかなか見つからず、主だったニュータウンには診療所の空白区はありません。今回の物件は、パークタウンという広大な団地群を背景に、しかも駅に直結しており、駐車場も確保されています。私が理想としていたイメージにかなり近い物件でした。

■医業総研のコンサルに対する印象は。

担当の親泊さんの第一印象は、少しとっつき難い人かなと(笑)。その後、何度か打合せを重ねるなかで実直な人柄に接し、彼なら安心できると感じました。細かな質問にも、スピーディに対応してくれましたし、結果的にほとんど親泊さん任せで開業準備が進みました。大学を辞めるのも一苦労でしたので、サポートの内容には十分満足しています。

将来は在宅医療も視野に

■開業医になったことで、私生活に変化はありますか。

日常の変化といえば当直がなくなったことぐらいでしょうか。体力的には楽になりましたが、大学では引き続き兼任講師を務めていますし、学会も控えています。光が丘という地域性から新たな研究テーマも生まれてくるでしょう。今後は、臨床研修協力施設として研修医も受け入れたいと思っていますし、開業したことでプライベートな時間が増えたかというと、必ずしもそうとはいえませんね。

■最後に、開業医としての将来的な目標をお聞かせください。

まずは早期に経営を軌道に乗せることですが、長期的な目標は勤務医時代からの課題として考えていた在宅医療サービスの実施です。光が丘は今でも高齢者が多い地域ですが、今後その比率は更に増えると予想され、在宅のニーズは否応無しに高まるでしょう。仲間の医師とも連携を図りながら、そうした地域のニーズにしっかりと応えていきたいですね。

Clinic Data

きくかわクリニック

内科・老年内科

〒179-0072 東京都練馬区光が丘3-9-2

TEL:03-6909-8528

http://kikukawa-cl.jp/

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