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独立を成功に導く開業指南 開業前に知っておきたい人事労務 第7回

【 承認欲求を満たす指導 】
「人罪」と「人在」、「人材」と「人財」育成如何でスタッフは大きく変わる

 

「人財」は育てるもの

開業後、院長が最も頭を悩ませるのは「スタッフの育成」について。こんなにも大変なのかと、開業後の医師は口を揃えて言う。
院長の思いどおりにならず、質の高い医療も提供できず、院長とスタッフの溝は深まり、スタッフの顔も見たくないという状況に陥っている診療所さえある。
その反面、院長の右腕となり、指示をしなくても行動に移せるスタッフがいる診療所もある。その差はどこで生じたのであろうか。
院長にとってスタッフは「ジンザイ」である。この「ジンザイ」を漢字で表すと、①人罪、②人在、③人材、④人財の4つに分類できる。
簡単に説明すると、「人罪」とは診療所にいるだけで罪。愚痴や陰口を言い、まわりのスタッフの意識の誘導をしたり、足を引っ張る、いわゆる解雇したくなるスタッフだ。
「人在」とは、ただいるだけの人。何となく仕事をしており、けっして能力を高めようとしない。このスタッフがいると診療所の士気が低くなる。
「人材」はこれから伸びていく可能性があるが、育て方次第では「人罪」にもなり得る。
「人財」は、その字のとおり診療所の財産と呼べるような人。自主性があり、能力も高く、ほかのスタッフにも良い刺激となる存在だ。
診療所の成功には、もちろん「人財」をどれだけ増やせるかが重要なのだが、誰だって初めから「人財」であるわけではない。
育て方次第で「人材」が「人財」に、「人在」が「人材」になるのだ。そのためには「人は育てるもの」という認識を持ったうえでスタッフと向き合ってもらいたい。

 

行動を改めさせ、できたら褒める

育成するうえでのポイントは、スタッフを信頼し、コミュニケーションを多くとり、褒めて叱り、経営理念を基本に指導することだ。
言葉にすると当たり前のことだと思うが、いざ開業して指導しようとするとなぜかうまくいかない。
たとえば、保険証を何回も渡し間違えるスタッフがいた時にはどのように指導するだろうか。「以後気をつけなさい」では、「はい」と返事するだけで成長しない。
「君は雑な性格だから間違えるんだ」では、成長しないばかりか院長に対し不信感をもつだろう。間違える原因は「雑な性格」ではなく、「何回も間違えるようなやり方」にあるのだ。
性格ではなく行動を反省させ、再発防止のためにどのような改善をするのかをじっくり話し合うことが必要だろう。
その後、スタッフが本当に改善した時には、それをきちんと言葉にして評価することも忘れてはならない。人は誰でも認められたいという欲求をもっている。
院長や患者に評価してもらえるように努力したいと思える土壌づくりが重要なのだ。もちろんこの土壌は一朝一夕では完成しない。石の上にも三年。
スタッフを信じて長期的な育成を試みよう。

次回は、診療所に必要な接遇の教育ポイントを解説する。

 

 

高橋友恵 たかはし・ともえ
社会保険労務士。株式会社日本医業総研人財コンサルティング部マネージャー。
診療所での人財育成に関するコンサルティングを担当。
診療所特有の労務管理業務に携わり、200件以上の関与実績を誇る

 

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